令和4年11月定例会 個人質問2022/11/25

11月定例会で、質問をいたしました。

  1. アジア・アジアパラ競技大会を見据えた観光推進とまちづくりについて
  2. 自転車用ヘルメット購入補助の全世代への拡大について
  3. 本市職員採用試験の在り方について

アジア・アジアパラ競技大会を見据えた観光推進とまちづくりについて(1)

~ 名古屋城-熱田を核とした歴史・文化魅力軸の強化 ~

ともお

1点目は「名古屋城-熱田を核とした歴史・文化魅力軸の強化」についてです。今後10年先における本市の観光にとって、直近最も大きなインパクトとなり得るのが、2026年に予定されているアジア・アジアパラ競技大会であると思います。
もちろん、この11月に開業した愛知県のジブリパークや2025年の大阪・関西万博、2027年のリニア中央新幹線開業も重要な要素であることは言うまでもありません。
とりわけ、アジア・アジアパラ競技大会を契機に増加が見込まれる外国人観光客に対しては、名古屋の歴史・文化を中心に観光魅力をプロモーションしていくことが必要不可欠だと考えています。

観光文化交流局が策定している名古屋市観光戦略においては、名古屋城を核として、江戸時代に形成された尾張名古屋の歴史的な骨格を「歴史・文化魅力軸」として位置付けられており、軸上には、名古屋城、堀川、大須、金山、熱田、有松・桶狭間など、名古屋の歴史文化を象徴するエリアが点在していますが、名古屋城だけでなく1900年の歴史をもち、コロナ禍以前は年間700万人を超える観光客が来ていた熱田神宮も核であると考えます。
外国人観光客は、日本の歴史や文化に興味をもっており、来るべきアジア・アジアパラ競技大会に向け、このタイミングを決して逸することなく、この地域に日本人観光客のみならず、外国人観光客をより多く呼び込むためには、点在する各エリアを官民一体となって磨き上げることが必要です。
また、同時に、その各エリアをつなぐ周遊性を向上させるなど、観光まちづくりという視点をもって、住宅都市局はじめ関係局と連携し、歴史・文化魅力軸を強化していくための取り組みを具体的に着実に進めるべきと考えますが、観光文化交流局長のご所見をお聞かせください。

観光文化
交流局長

名古屋市観光戦略では、名古屋城が築城された際に堀川や旧東海道が整備されたことにより、名古屋城、熱田、有松・鳴海が結ばれ、城下町と一体として発展してきた、歴史的な背景をもつエリアをつなぐ軸を「歴史・文化魅力軸」と位置付けており、なかでも名古屋城と熱田地域は歴史的背景からも、この軸の核となるエリアであると認識しております。
本市といたしましては、この軸上の各エリアの魅力を向上するための取り組みを行っているほか、名古屋を代表する観光地である、名古屋城や熱田神宮に来ていただいた観光客に他のエリアを周遊していただくための取り組みを推進しています。

今年度につきましては、来年1月4日に地下鉄「伝馬町駅」の駅名が「熱田神宮伝馬町駅」に変更されることに伴い、地域の方々とも連携し、駅構内等に熱田の特色が描かれた装飾を行い、観光地としての雰囲気づくりを進めていくこととしております。
また、「市役所駅」の駅名も「名古屋城駅」に変更されることから、これを契機に、交通局等と連携して、名古屋城や熱田神宮をはじめとした、観光地の周遊促進に取り組んでまいりたいと考えています。
名古屋のまちを形成してきた歴史的なストーリーを持つ「歴史・文化魅力軸」は、外国人観光客にもPRできるコンテンツが点在することから、アジア・アジアパラ競技大会を千載一遇の機会ととらえ、今後とも、地域の方々や関係局等と連携し、より多くの観光客を呼び込むために、プロモーションの強化や周遊性の向上を着実に進めてまいりたいと存じます。

アジア・アジアパラ競技大会を見据えた観光推進とまちづくりについて(2)

~ 旧東海道を軸とした観光連携 ~

ともお

2点目は「旧東海道を軸とした観光連携」についてです。
かつて旧東海道を旅する人々は、旅の途中で熱田神宮でお参りをしました。熱田地域にある旧東海道最大の宿場町であった宮宿は、西の桑名宿と東海道で唯一海路でつながっており、交流拠点として栄えていたと言われています。
宮の渡しから桑名宿までの海路を命がけで船で渡った、はたまた女性や子どもは危険を避けるために佐屋街道を通ったというロマンあふれる歴史があります。

また、東には、日本遺産に認定されている有松や鳴海宿などもあります。現在は、各地域でそれぞれ観光の取り組みがされていると思うが、やはり、宮宿をもつ熱田地域と、鳴海・有松地域、さらには桑名市とも連携を深めることで、旧東海道という歴史的なストーリー性が増し、観光客への相乗効果も期待されると思うが、観光文化交流局長のご所見をお聞かせください。

観光文化
交流局長

アジア・アジアパラ競技大会を契機といたしまして、外国人観光客の増加が見込まれる中、日本の歴史・文化に関心をもつと言われる外国人観光客に対し、名古屋の歴史・文化を発信することで、より多くの外国人観光客を名古屋に呼び込むことは重要であると認識しております。
旧東海道は、江戸時代に京都・大坂と江戸を結ぶ最重要幹線として整備され、名古屋市内には、旧東海道最大規模を誇ったと言われる宮宿をはじめ、鳴海宿、有松など、旧東海道ゆかりの地があり、観光ウェブサイトなどでも紹介をしているところでございます。

議員ご提案のとおり、旧東海道ゆかりの地がそれぞれでPRするよりも、相互に連携することにより、旧東海道の歴史的な背景をストーリー立てることで各地域の魅力がより深まり、近隣地域の観光客全体が増加するという相乗効果が期待され、結果として宮宿や熱田地域、そして本市全体により多くの観光客を呼び込めるものと考えております。
まずは、宮宿、鳴海宿・有松、桑名宿に関連する熱田区・緑区・桑名市や、地域団体にも呼びかけを行い、旧東海道を軸とした観光魅力の発信につきまして、連携して取り組んでまいりたいと存じます。

アジア・アジアパラ競技大会を見据えた観光推進とまちづくりについて(3)

~ 熱田神宮周辺まちづくりの推進 ~

ともお

熱田神宮やその周辺においては、白鳥学区はもちろん、「あつた宮宿会」や堀川に面した宮の渡しを中心に「熱田湊まちづくり協議会」の活動など地元の動きも活発になってきているのは今述べたところ。
また、現在解体が進められている名鉄神宮前駅の再開発、線路東側のハウジングセンター跡地の活用、さらには熱田区役所の南側空地を含めた熱田神宮周辺についても、「熱田神宮周辺まちづくり協議会」が立ち上がり、現在も住宅都市局が継続支援をされています。
森ともおさて、ご存じの方もいらっしゃると思いますが、今年3月には名古屋商工会議所が「新堀川ビジョン」を掲げられました。名古屋を南北に流れる堀川、中川運河、新堀川を名古屋三川と称し、水辺活用を重要とする一方で、今回は特に新堀川に視点を当てた提言をされています。

その中で、例えば例えば熱田神宮を核とした回遊空間づくりや宮の渡し周辺の活性化、歴史的観光資源との連携・導線整備も盛り込まれています。
本市産業界の核ともいえる名古屋商工会議所も、このように熱田地域に着目されていることは、大きな力になると期待をしているところです。
そこで、住宅都市局長にお伺いします。観光文化交流局にお尋ねした観光まちづくりという視点もある中で、住宅都市局としては、熱田神宮周辺のまちづくりをどのように捉え、どのように進めていくのでしょうか。ご答弁お願いします。

住宅
都市局長

熱田神宮周辺には、宮の渡しや宿場跡、白鳥庭園など様々な地域資源や、それらを繋ぐ堀川があり、観光まちづくりという視点においても大きなポテンシャルがあると考えています。
年間700万人を超える来訪者がある熱田神宮を中心とした当エリアについては、アジア大会やリニア開業などにより交流人口の増加が見込まれており、今後のまちづくりにおいて大変重要な拠点であると認識しています。
一方、来訪者に熱田エリア全体を楽しんでいただくためには、地域資源のさらなる魅力向上やその情報発信、来訪者の受け皿となる機能や空間確保のための市有地活用など、総合的なまちづくりの推進が必要と認識しています。
当局としては、地域の皆様ともしっかり意思疎通を図るとともに、観光文化交流局をはじめ関係局とも連携し、熱田エリア全体のまちづくりの将来像を共有しながら、具体的かつ戦略的に取り組んでまいりたい。

アジア・アジアパラ競技大会を見据えた観光推進とまちづくりについて(4)

~ 要望 ~

ともお

観光文化交流局長と住宅都市局長からそれぞれご答弁いただきました。
観光文化交流局長からは「アジア・アジアパラ競技大会を千載一遇の機会と捉え、地域の方々や関係局等と連携し、プロモーションの強化や周遊性の向上を着実に進める」「鳴海・有松・桑名や地域団体に呼びかけ、旧東海道を軸とした観光魅力の発信に連携して取り組む」とのご答弁がありました。
住宅都市局長からは、「地域の皆様との意思疎通を図り、観光文化交流局はじめ関係局とも連携し、熱田エリア全体のまちづくりの将来像を共有しながら、具体的かつ戦略的に取り組む」とのご答弁がありました。

私は、アジア・アジアパラ競技大会を見据えたときの観光推進とまちづくりのキーワードのなるのは、歴史に重きを置くことと関係機関等の連携だと思います。そのために、例えば、観光庁が進める「観光地域づくり法人」の活用など、しっかりと意識の共有と総合的な連携をしやすい体制づくりを行い、着実に進めていただきたいと強く願います。森ともお
2026年、アジア・アジアパラの選手団の皆さんや応援団、観光客の皆さんが、かつての信長のように熱田神宮で必勝を祈願し、大会に臨む姿。
名古屋城から堀川で宮宿までの船旅を楽しむ、もしくは、宮宿から桑名までの船旅を楽しむ姿。
有松鳴海絞を身につけた皆さんが、旧東海道を歩き、その時々でなごやめしを味わう姿。
宮宿にそびえたつ鳥居型モニュメントの前で、もしくは桑名の七里の渡しに立つ鳥居の前で写真撮影に興じ、SNSにあげる姿。
そんな姿が、一つでも多く実現するよう、オール名古屋でご尽力いただくことをお願いし、本件については終わります。

自転車用ヘルメット購入補助の全世代への拡大について(1)

~ 自転車死亡者数減少ためヘルメット着用率の向上を ~

ともお

本市では、愛知県に先駆け、平成29年4月の「名古屋市自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」施行に合わせ、同年より、小学生及び65歳以上の高齢者を対象に、自転車用ヘルメットの購入補助制度を開始しました。
そして、昨年、愛知県が自転車用ヘルメット着用の全年齢努力義務化とする「自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」の施行に合わせ、「愛知県自転車乗車用ヘルメット着用促進事業費補助金」を創設しました。本市も愛知県と同じタイミングで条例改正を行い、ヘルメット着用について全年齢努力義務化としました。
本市では、小学生及び65歳以上の高齢者への補助は維持する一方で、令和3年度から満18歳以下の中高生等までヘルメット購入補助対象を拡大しました。また、平成29年に購入補助制度を創設して以降、これまで、手続きの簡略化を進めるなど、より一人でも多くの方が自転車用ヘルメットを手にしていただけるよう工夫を重ねてきたと認識しています。

さて、愛知県警によると、令和3年の県内交通事故死傷者数は、28,748人であり、そのうち117人の方が亡くなられています。今から5年前の平成29年は、県内交通事故死傷者が48,032人、亡くなられた方は200人でした。このように、ここ数年の推移を見ると、この愛知県において交通事故を理由とした死傷者は、確実に減少をしています。しかしながら、決して少ないとは言えません。
皆さんご承知の通り、愛知県では、平成30年まで16年連続交通事故死者数ワースト1という悲しい状況が続いていました。しかし、令和に入って以降昨年まで、その不名誉な状況は回避されています。しかし、今年の11月23日現在、事故で亡くなられた方は、大阪府に次いで2番目に多い122人と、現時点で昨年の117名を越えてしまっています。
森ともお県内における平成29年から令和3年の状況は、自転車に乗った方が車と接触して転倒した際に頭を打って死亡した事故をはじめ、部位別にみると、頭部損傷による死亡者数が7割強と最も多くなっています。ヘルメットを着けていれば、死亡には至らなかったケースが多いことは、明らかではないでしょうか。

交通事故死亡者数、特に自転車乗車時の死亡者数を減らすためには、ヘルメット着用率の向上が必須であると思います。このことは、これまでいくつかの警察署に伺った際のお話からも強く感じています。「ヘルメットさえかぶっていれば、亡くなることはなかった」との言葉が未だに心に残っています。
本年4月、ようやく、国が「全ての年齢層の自転車利用者に対して、乗車用ヘルメット着用を努力義務化とする」改正道路交通法を公布し、公布から1年を超えない範囲内での施行となっています。

全国の中で、自動車登録台数が大変多いのが愛知県であり名古屋市です。
本市のヘルメット着用率が上がり、ひいては、交通事故で亡くなる方がいなくなることが私のみならず、議場にいらっしゃる皆さんすべての願いであると思っています。
以上のことを踏まえ、質問させていただきます。
本市において、自転車用ヘルメット購入補助の全世代への拡大をすべきと考えますが、スポーツ市民局長、ご所見をお願いいたします。

スポーツ
市民局長

本市における交通事故による死傷者数の状況をみますと、全死傷者数のうち、自転車乗車中の死傷者数の割合は令和元年が22.5%、令和2年が24.2%、令和3年が24.5%と増加傾向にあり、令和3年における国の割合である18.7%を大きく上回っております。
また、愛知県警察の統計によれば、平成29年から令和3年において自転車乗車用ヘルメットを着用していない場合の致死率は、着用している場合の2.3倍となっており、ヘルメットの着用促進を図ることは、自転車乗車中の交通死亡事故を減らしていくために重要であると認識しております。
本市では、「自転車の安全で適正な利用の促進に関する条例」に基づき、自転車の安全利用に関する市民の皆様の理解を深めるための交通安全教室や市民運動等の啓発を行うとともに、自転車乗車用ヘルメット補助制度を創設いたしました。

さらに、条例改正により令和3年10月からは、自転車乗車時のヘルメット着用を、全年齢を対象に努力義務とし、各種広報媒体を通じて広報・啓発に努めてまいりました。
本市のヘルメットの着用率について、平成28年度と令和3年度の調査を比較すると、高齢者は0.4%から5.3%に、子どもは37.4%から50.8%にそれぞれ上昇しており、依然として低い状況であるものの、これまでの取組の成果が少しずつ現れてきていると思われます。
あらゆる世代の方に自転車乗車時のヘルメットの着用が広まるよう、広報・啓発にしっかりと取り組むとともに、議員ご指摘の全年齢を対象とした補助制度の早期実現に向け検討してまいります。

自転車用ヘルメット購入補助の全世代への拡大について(2)

~ 要望 ~

ともお

スポーツ市民局長より、自転車用ヘルメットについて、「広報・啓発にしっかりと取り組む」「全年齢を対象とした補助制度の早期実現に向け検討する」との大変力強いご答弁をいただきました。
この11月定例会のタイミングにおけるご答弁です。令和5年度に全年齢を対象とした補助制度が実現すると受け止めさせていただきます。愛知県内において、ヘルメット購入補助事業を全年齢対象で行っている市町村は、豊橋市や一宮市、豊田市、小牧市、三好市などいくつかありますが、来年度の実現が叶えば、名古屋市が唯一、ヘルメット購入補助を全年齢で実施する政令指定都市となります。

ここで一つ要望ですが、愛知県が令和3年4月に条例を定めた際、3年間にわたる「愛知県自転車用ヘルメット着用促進事業費補助金」を創設しました。それを活用し、いくつかの県内市町村がヘルメット購入補助事業を実施しています。本市もその補助金を一部活用しています。
ただ、この愛知県の補助金は来年度で3年目となります。来年4月までには道交法の改正の施行を迎えると思いますので、国の動向を注視しつつ、愛知県に対して、補助金の延長を求めていただきたいと思います。
今回の局長のご答弁をもとに、大都市名古屋において、交通事故死亡者数0に向けた歩みが大きく進むこと、そして、愛知県内市町村や他都市にも良い影響が広がることを大いに期待し、本件については終わります。

本市職員採用試験の在り方について(1)

~ 未来を担う情熱ある優秀な人材の確保に向けて ~

ともお

最後に「本市職員採用試験の在り方について」です。
「名古屋の未来を変えるのは君だ」。これは、名古屋市人事委員会が本市職員採用試験案内とは別で作成している「名古屋市職員総合案内」と題した職員募集する際の冊子に書かれている言葉です。
今後の名古屋市が、今よりさらに輝けるまちとなるために大切なことは何か、名古屋の明るい未来を創造するために最も大切なことは何か、それは、まさに本市職員一人ひとりの「名古屋の未来をよりよい方向に変えたい」という情熱であろうと思っています。
そんな情熱をもった優秀な本市職員は、本市の宝であると思います。私が、本庁や熱田区役所など、日ごろやりとりをさせていただいている職員さんの中にも、年齢性別役職を問わず、情熱をもって懸命に頑張られている職員さんは大勢いらっしゃいます。私自身も感謝をしています。

だからこそ、本市職員採用においては、そのような人材に来ていただけるよう、人事委員会におかれては、これまでも、職員採用試験を実施するにあたり、検討や様々な工夫を重ねてこられてきていると思います。
しかしながら、ここで少し現実の数字に目を向けてみます。例えば、本市職員の第1類採用試験の採用倍率。私が教員採用試験を受けた年、今から30年前の平成4年度、本市職員の競争倍率は7.0倍でした。
今から5年前の平成29年度は5.9倍、令和3年度は3.3倍、本年度令和4年度は3.8倍と、採用倍率は数年前と比較すると確実に下がっています。
第1類採用試験のなかでも、行政職事務職員は今述べた倍率とほぼ同様ですが、特に行政職技術職員の倍率は、近年、令和2年度、令和3年度はともに2.0倍、令和4年度は1.7倍と2倍を切る状況となっています。

公務員採用の競争倍率は、その時の、景気などなど社会情勢に左右されることは言うまでもなく、その数字だけを見て物事を推し量るべきでありませんが、一方で、優秀な人材に本市に来ていただくという点では、その倍率も一つの大切な基準と言えます。また、情熱ある優秀な人材の確保に向けては、受験者数も大切な基準です。
昨今の民間企業の採用試験日程は早期化しています。また、愛知県は、本年度の職員採用試験を、社会人や民間企業等職務経験者などを除いて、これまでより約1か月前倒しをしました。具体的には、本市が6月19日に行ったものを、愛知県は5月22日を試験日としました。
その結果、一部だけご紹介しますが、愛知県職員採用試験の行政①の区分の倍率は、令和3年度が3.4倍だったのに対し本年令和4年度は約2倍の7.0倍に、行政②の区分は5.3倍だったのが、これもまた約2倍の11.7倍に、その他各種職員を合計した職員合計の倍率も、3.1倍が約2倍の6.0倍となっています。
第1類採用試験のなかでも、行政職事務職員は今述べた倍率とほぼ同様ですが、特に行政職技術職員の倍率は、近年、令和2年度、令和3年度はともに2.0倍、令和4年度は1.7倍と2倍を切る状況となっています。
ちなみに職員合計の受験者数も令和3年度1,193人だったのが、令和4年度は2,085人と倍増しています。
ただし、愛知県職員の受験者数や採用倍率が倍増したからといって、本市職員の受験者数や倍率は減少しておらず、本市の職員になりたいという貴重な人材がいてくれているということは、喜ばしい現実だと思います。

そこで、人事委員会に質問させていただきます。本市の未来を担う情熱ある優秀な人材の確保に向け、1か月もしくは2か月試験日程の前倒しを含めた職員採用試験の工夫をすべきと考えますが、ご所見とそこにかける意気込みをお聞かせください。


人事委員会

本市の大学卒業程度の第1類採用試験の受験者数は、令和3年度、令和4年度は増加したものの、近年減少傾向にあり、令和3年度の決算認定におきましても、日程の前倒しも含めた採用試験の工夫により、優秀な人材の確保に努めるよう、ご意見をいただきました。
人事委員会といたしましては、行政ニーズが複雑化・高度化する中、質の高い行政運営を担う多様な人材を安定的に確保できるよう、これまでも新たな試験区分の設置や試験内容の変更をするなど、工夫を重ねてまいりました。
しかしながら、民間企業の採用日程の早期化や採用意欲の高まりを受け、愛知県を含めた他の自治体との人材獲得競争も今後ますます激しさを増すことが予想される中、一人でも多くの方に受験していただき、優秀な人材を確実に確保するため、人事委員会といたしましても、日程の前倒しを含めた採用試験の在り方について、検討を進めてきたところでございます。
令和5年度の採用試験につきましては、最終的な調整を行っている段階ですので、今後試験機関として早急に周知をしてまいります。

本市職員採用試験の在り方について(2)

~ 要望 ~

ともお

人事委員会より、「一人でも多くの方に受験していただき、優秀な人材を確実に確保するため、日程の前倒しを含めた採用試験の在り方について検討を進めてきた」「令和5年度採用試験について、最終的な調整の段階であり、今後、早急に周知をする」とのご答弁がありました。
森ともお実質的な、採用試験の前倒し表明と理解をいたしました。
本件については、令和5年度に採用試験を受けられる多くの皆さんにとって、大変重要なことだと思います。今後、早急に周知をするとのことですが、まずは、採用試験の日程や概要などについては、私が言うまでもなく、早期に正確な情報提供をされることと思います。

この先に行われる令和5年度採用試験詳細の広報について、一点要望ですが、より広範囲なSNSの活用をしたり、今回冒頭に述べた「名古屋市職員総合案内」と題した職員募集する際の冊子や市職員採用試験案内などについても、一人でも多くの方に興味をもっていただけるような、表紙のインパクトや内容の工夫をしたりしていただきたいと思います。
最後に、令和5年度の本市職員採用試験を乗り越え、「名古屋の未来をよりよい方向に変えたい」という情熱のある優秀な人材が本市職員となられることを願い、私のすべての質問を終わります。ありがとうございました。

MoriTomoo

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