令和5年9月定例会 個人質問2023/09/15
9月定例会で、質問をいたしました。
熱田神宮周辺まちづくりについて(1)
~ 熱田区役所南地区をはじめとした開発の事業化へ向けて ~
森
ともお
皆さんもご承知の通り、8月下旬、名鉄神宮前駅西街区の開発計画が公表されました。その内容はマスコミにも大変大きく取り上げられました。
この開発計画は、名鉄神宮前の西側の北エリアであり、南エリアすなわち立体駐車場部分の活用については、今後、引き続き検討がなされるとお聞きをしています。
今述べたエリアについては、すべて名古屋鉄道株式会社が所有する土地についての話でありますが、これらと一体的な再開発をすべきところが熱田区役所南地区です。本市としては、この熱田区役所南地区の市街地再開発事業を着実に進めなければなりません。ここの土地の大半は本市や名古屋鉄道株式会社が所有するものの、約100と数多くの地権者がおり、そこで長く商売をしたり生活をしたりしている方々も数多くおられます。
ここでいったん熱田神宮周辺全体に話題を移します。9月末には、昨年11月定例会本会議のときに触れた「新堀川将来ビジョン」を発表された名古屋商工会議所の主催で、熱田神宮を中心としたエリア熱田に着目し、まちづくり・観光振興をテーマとした「熱田の未来シンポジウム2023」が開催されます。
また、この秋には、当局による回遊性向上に向けた社会実験が予定されています。現在、熱田の将来のまちづくりに向けて地域での意見交換も進められており、地元では「ようやく熱田区役所南地区の市街地再開発事業が動き出す」などの期待感も生まれつつあります。
そこで、住宅都市局長にお伺いします。熱田神宮周辺全体のまちづくりについての進捗状況をお聞かせください。
森
ともお
一方、長年の懸案である熱田区役所南地区の市街地再開発事業に関わっては、これまでの間、設立された熱田神宮駅前地区まちづくり協議会によるまちづくり構想が発表されたり、所有者不明物件の調査を積み重ねたりするなど、取り組みが進められてきました。2021年に約40件あった所有者不明件数が、今では約10件となりました。これは、行政はもちろん、地域の皆さんのご協力の結果です。
私は、これまでの約9年の間に、この地域の方々の様々な思いをお聞きしてきました。「何十年も進んでいないこの地域の再開発はどうせ20年や30年経っても変わらないと思う」「建物が古くなっており、耐震が心配だが、いつこわされるか分からないからお金をかけて直すことは悩む」「以前の説明会で2026のアジア競技大会や2027年のリニア開通を目途にという話があったが、それが事実なら、今から店を改装するのはもったいない」「とにかくはやく何とかしてほしい」など、様々ありました。
このような地域の皆さんのもやもやした思いを払しょくしなければいけません。冒頭述べた名鉄神宮前駅西街区の開発計画をはじめ、先ほど述べた(1)名鉄神宮駅西街区の開発、(2)名古屋商工会議所の熱田エリアへの思いの高まり、(3)地域の皆さんの活動の継続した盛り上がりなど、現在の機運の高まりを決して逃すわけにはいきません。今が、本市として、開発計画の事業化を本格的に始動するときと考えます。事業化にあたっての課題は何か。さらに整備の目途をどのように捉え、現状どのような検討をしているのか、お聞かせください。
住宅
都市局長
年間700万人を超える来訪者がある熱田神宮の周辺においては、地域団体の活動が活発化し、まちづくりの機運が高まっています。また、8月29日には名古屋鉄道株式会社より、神宮前駅西街区の第1期開発計画が公表され、来年秋の開業を目標に、整備が進められる予定となっています。
熱田神宮周辺においては、こうした地域の方々の取り組みや、民間開発の機運を踏まえ、「来訪者が滞在し楽しめるまちづくり」を進めていくことが必要と認識しております。
まず、この秋には熱田神宮周辺において課題となっている回遊性の向上と地域資源を生かしたまちづくりの機運醸成を目的とした社会実験を予定しております。
また現在、地域関係者や民間事業者、関係局と連携しながら、まちの将来像を共有するため、意見交換を進めているところであり、今後、まちづくりビジョンとして取りまとめ、具体的かつ戦略的な取り組みに繋げていきたいと考えております。
熱田区役所南地区については、商店街や木造長屋の老朽化が進展するとともに、空家や 所有者不明物件の増加が事業化に際しての課題となっていおります。
所有者不明物件の調査については、関係者の協力のもと、所有者特定の作業を順次行い、一定の整理が進んでいる状況でございます。
引き続き不明権利者の特定のための調査を進めるとともに、当地区が抱える課題や実情に応じた整備手法の検討を並行して進めてまいります。
当地区に隣接する名鉄神宮前駅の開発計画の進展や、リニア開業により交流人口が増加する時期をしっかり見据え、事業化に向けた取り組みを進めてまいりたいと考えております。
熱田神宮周辺まちづくりについて(2)
~ 再質問 ~
森
ともお
住宅都市局長から、「熱田区役所南地区の市街地再開発事業について、名鉄神宮駅前の開発計画の進展やリニア開業により交流人口が増加する時期をしっかり見据え、事業化に向けた取り組みを進める」とのご答弁がありました。
本事業の目途については、言い換えればポストリニアを見据えるとのことで、おおよそ2030年、ということはあと7年8年、おそくとも10年。20年や30年はかけないという名古屋の姿勢は、地元の方に伝えなければいけないし、共有させていただきたいと思っています。いよいよ、来年一部完成する名鉄神宮前駅西街区の開発との一体感のある熱田区役所南地区の市街地再開発事業がようやく本格的に動きだします。
現在地元では、地元区政協力委員会をはじめ、複数のまちづくり協議会やあつた宮宿会、金山駅前まちそだて会の皆さんとともに「熱田区役所南地区における市街地再開発事業の早期実現を求める要望書」を当局に提出する準備を進めています。
当事業の実現は、熱田区のみならず、今後の名古屋・愛知の発展に大きく寄与するものであることは言うまでもありません。
最後に、本事業実現に向けての決意を含めた思いを住宅都市局長、お願いします。
住宅
都市局長
地区内には事業を営まれている方や生活をされている方がいらっしゃり、 個別の地権者の方々の理解を得るには、丁寧な対応が必要であると考えています。今後、開発構想の具体化、権利調整、事業計画の決定など、ひとつづつ合意形成をしながら段階を踏み、ポストリニアを見据え 事業を着実に進められるよう、 関係局と十分に連携しながら 全力で 取り組んでまいります。
熱田神宮周辺まちづくりについて(3)
~ 要望 ~
森
ともお
住宅都市局長から再度ご答弁いただきました。(1)地元住民の皆さんへの丁寧な対応の必要性、(2)合意形成の上での開発構想の具体化や事業計画決定の必要性(3)ポストリニアを見据え、関係局と十分に連携し全力で取り組むとの決意をいただきました。
当事業を実現するためには、長い間、当該地域にお住まいの方や商売をしている方など、地域住民との密接な情報共有やコミュニケーションも重要です。
なぜならば、地域や地権者にとっては、具体的な情報がないと合意形成に向けた議論ができないからです。地権者個々が具体的な検討を進められるよう、段階を上げた動きをお願いします。地権者の皆さんお一人お一人の今後の生活、大げさなことではなく、命がかかった検討をしてくださいという話です。そのために必要となるのは局としての体制強化です。人とお金を十分につけなかったから事業が遅れたなんてことは絶対にあってはいけません。絶対にないようにしていただきたい。
最後に、これまでの本会議でも申し上げてきていますが、本事業は、まちづくりという視点だけでなく、全庁横断的な取組、例えば観光振興という視点では観光文化交流局、回遊性という視点では緑政土木局や交通局も関わります。予算的には財政局、しっかりと横の連携をもって、本市をあげて本事業の早期実現をしていただくことを改めて強く要望し、私の全ての質問を終わります。
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