令和6年2月定例会 代表質問(7/7)2024/03/05

2月定例会で、代表質問をいたしました。

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最先端のデジタル都市の実現について

  1. さらなるDXの推進
  2. 行政手続のオンライン化の推進

最先端のデジタル都市の実現について(1)

~ さらなるDXの推進 ~

ともお

国は、DX、すなわちデジタルトランスフォーメーションを推進するべく、令和3年9月にデジタル庁を新設するなど動き出した。
本市においても、令和4年3月にDX推進方針を策定し、令和8年度までを計画期間とし、取り組みを進めている。

森ともお 資料もお配りしましたが、これが名古屋市役所DXの目指す姿を一部ですが表したものになります。
令和5年7月に本市公表の「次期総合計画」の中間案には、本市成長の原動力の一つとして、「最先端のデジタル都市の実現」を掲げている。市民サービス、働き方、情報システム、組織・風土の観点でDXを推進し、一定の成果を得ていると思うが、DXの本質は、今ある業務を前提とせず、変革することにある。


ともお

今後、生産年齢人口が減少し、持続可能な自治体経営を行っていくためには、職員でなければできない業務に注力するとともに、業務を変革し、DXを全庁的に進めていく体制をより一層確保しなければなりません。
今後、本市における「最先端のデジタル都市の実現」を目指し、業務改革をどのように進めるのか、また、DX推進体制の強化をどのように進めるのか、総務局長にお尋ねいたします。


総務局長

新型コロナウイルス感染症の拡大により、我々の生活は大きく一変し、オンライン会議やテレワークなど新たな生活様式が普及し、社会全体のDXが進行していく中、とりわけ、名古屋市を含む行政全体のデジタル化の遅れが強く認識されたところでございます。
本市におきましても、サービスや業務の「改善」に取り組んできたところですが、今日では「改善」に留まらず、デジタル・データ活用を当たり前と捉えて「変革」を進め、サービスや業務効率を飛躍させていかなければ、市民の皆様のご期待にお応えできないと考えております。
そのため、本市のDX推進方針では、「デジタルの活用を前提にあらゆる市民サービスや市役所の業務を「変革」し、市民一人ひとりにより適した市民サービスを提供する」ことを目指す姿として掲げており、「市民サービス」に直結する変革はもちろんのこと、「働き方・業務」の変革、「情報システム」の変革も進め、より一層の市民サービスの向上を進めているところでございます。

議員ご指摘の業務改革の視点につきましては、令和6年度から、個々の業務を単位とした事務の見直しに向けて、各所属における業務フローの可視化・分析調査を行ってまいります。その結果に基づき、望ましい業務フローを作成し、内容に応じてデジタルツールを活用するなどにより自動化・省力化を目指し、業務のあり方を変革してまいります。
あわせて、DXを推進していく体制を整える必要があると考えており、新たに、各所属の職員から選任されるDX推進リーダーを設置し、それぞれの職場におけるDXの推進に取り組むとともに、DX推進部門である総務局と連携を密に行うことにより、DX推進体制の強化を図ってまいります。
これらの取組みを通じまして、名古屋市全体の仕事の変革を進め、より一層、DXの推進を図ってまいります。

行政手続のオンライン化の推進(2)

~ 行政手続のオンライン化の推進 ~

ともお

次は、行政手続きのオンライン化についてです。
ここで言う行政手続きとは、例えば介護保険の要介護認定申請や妊娠届け、保育所等の利用申込などです。
行政手続のオンライン化が進めば、時間や場所関係なく手続きができるようになります。また、職員に詳しく聞きながら手続きをしたい方は、これまで同様窓口にお越しいただくなど、市民が手続きの方法を選ぶこともできます。
市全体で見た時、令和5年12月末時点で約3700種類ある行政手続の中でも、約1300と最も手続きの種類が多く、実際の申請件数も多い、保健福祉業務のオンライン化について述べます。

保健福祉業務における行政手続のうち、申請件数に基づくオンライン化実施率は、令和5年12月末時点でまだ約13%です。
区役所などにおける保健福祉業務の行政手続については、保育所等の利用申し込みなど、まだ一部しかオンライン化ができていません。申請件数に基づく令和6年度末の目標値は92%と伺っていますが、保健福祉業務における行政手続のオンライン化を進めるため、令和6年度、健康福祉局としてどのように取り組んでいくのか健康福祉局長のご答弁をお願いします。

健康
福祉局長

行政手続のオンライン化の推進には、時間や場所の制約を受けることなく、いつでもどこでも手続ができるなどの効果があり、また、市民の利便性が向上するものと考えております。
しかしながら、議員ご指摘のとおり、本市の保健福祉業務の行政手続のオンライン化は、現在、一部のみの対応にとどまっているところでございます。

そこで、行政手続のオンライン化やICT活用等による手続の簡素化と、集約化による窓口などでの相談支援の充実を目的とした、「保健福祉業務運用改善等調査」を令和6年度予算で予定いたしました。
この調査においては、オンライン申請の利用率向上に向け、市民にとって利用しやすいシステムとなるよう、行政手続のオンライン化を効果的に進めるための、提案等を求めることとしており、その内容等を踏まえ、保健福祉業務の行政手続のオンライン化の取り組みを、強力に推進してまいります。

最先端のデジタル都市の実現について(3)

~ 再質問 ~

ともお

保健福祉業務における行政手続オンライン化の推進について触れたが、オンライン化はあくまでも手段です。申請する側である市民にとっては、書かなくていい、待たなくていい、行かなくていいと市民サービス向上が実現されるための手段です。
森ともお区役所側に目を向けたときに、行政手続をオンライン化した時に、どんな効果が生まれるのでしょうか。

今回は行政手続オンライン化ですが、これに限らず、そうした契機に合わせて業務を見直し、セットでデジタルツールの導入を図ることなどにより、業務を変革する。そうすると人的余力が生まれ、シフトさせることで、更に市民サービスが向上すると考えます。
市民サービスを向上させつつ、どのように持続可能な自治体経営を進めていくのか、組織定員とDX推進を所管する総務局としての考え方を局長にお尋ねいたします。


総務局長

私ども地方公共団体は、限られた行政資源の中においても市民ニーズに的確に対応するため、社会経済情勢の変化を踏まえつつ、効率的・効果的な行政運営に努めていくことが使命であると考えております。
これまでも、事務の委託化や施設のあり方の見直しなどにより、必要度・重要度の高い事務事業に重点的に配置するなど、人員をシフトしてまいりました。
一方で、議員ご指摘の通り、現行の業務フローのまま委託するだけでは、必ずしも生産性の向上につながらないと認識しております。

そのため、行政手続きオンライン化に合わせて、業務を集約化・自動化・省力化するなどの業務の変革に取り組んでいくことは、今後の自治体経営において不可欠であると考えております。
総務局といたしましては、各所属と連携しながら、名古屋市全体の仕事の変革を進め、あわせてDXの推進を図ることで、より一層のきめ細やかな市民サービスの充実につながる人員のシフトを図り、時代の変化に的確に対応した市政運営につなげる決意でございます。

最先端のデジタル都市の実現について(4)

~ 要望 ~

ともお

最先端のデジタル都市の実現について、総務局長と先程健康福祉局長ともに答弁いただきました。市民と職員を念頭に置かれながら、お二人の決意の強さを感じさせていただきました。本件に関わり、今回は、2局のみ質問させていただきましたが、例えば先ほど教育委員会とのやり取りの中で、触れた就学援助事務にもあてはまります。
すべての局が、今後、いかにデジタルを活用しつつ業務を変革し、市民の皆さんのために、各種支援の充実に結び付けることができるかということに尽きると思います。
どうか、総務局の旗振りのもと、全市一丸となって最先端のデジタル都市の実現に向けご尽力いただくことを、強く要望し、本件については終わります。

MoriTomoo

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